翻訳かあさん、崖っぷちを走る

(更新お休み中)3歳保育園児と8歳小学生を育てながら働くフリーランス翻訳者のはなし。

産後2か月で仕事復帰しないと!さあ、どうする?~最終回〈祝・入園〉

前回のブログのとおり、あれよあれよという間に入園が決定しました。

うじうじ悩んでいましたが、初登園までもう数日しかありません。準備を始めるしかない。

 

真っ先にお名前スタンプを発注しました。

 保育園児の持ち物はありとあらゆるものに名前を書かなくてはなりません。

 一番厄介なのが

 

紙おむつ

 

です。もちろん、1枚1枚ぜんぶに名前を書く!のですよ。

手書きじゃとてもやっていられません。

スタンプは数日で到着し、夫と2人で約2年ぶりのおむつ名前付けプロジェクトを発動。

流れ作業で、80枚ほどのおむつに名前を付けました。

 

そして10月1日がやってきました。

初登園の日。

上の子の園と方向が真逆なので、父と母とで1人ずつ送り迎えをします。

初日は私がベビーの送り担当。

 

上の子が赤ちゃんだったときに作ったアンパンマンバッグを出してきておむつや着替えを詰め、熱を測って授乳をして連絡帳に書き込み、いざ出発。

 

ベビーカーを押して保育園に行くの、何年ぶりかな……懐かしいな……

と感傷にひたっている間もなく、15分もしないくらいで着いてしまいます。

 

抱っこで先生にバトンタッチ。

ああ、私の手を離れて行ってしまう……

 

ここで母は泣いてはいけません!!子どもが不安になるから!!笑顔でバイバイ!

 

……非常にあっさりと別れました。

 

涙も喚き声もなく、キョロキョロと園内を不思議そうに見まわすばかりで、おかーさんのほうなど見てもくれませんでしたね。

 

いやあ、あまりに小さいと、別れるときは楽ですね。

これ、モノがわかるようになってくると大変なんです。1歳半くらいからでしょうか。

生後6か月から預けていたママ友が

「赤ちゃんだと楽で良いよ!何にもわかんないからね!保育園行くのが当たり前になるからね!」

と言っていたのがよくわかりました。

 

最初は慣らし保育で2時間だけ、翌日も2時間だけ、3日目は午前中のみ。

ただ、しつこいようですがまだ小さすぎて「母を求めて泣いて泣いてどうしようもない」ということがないので、慣らし期間も3日で終わり、その後は希望の時間まで預けられるようになりました。最初は15時ごろまでにしていましたが、今は16時半~17時のことが多いです。

 

子どもがいない静かな家の中で(寂しい。)仕事に集中できるようになりました。

 

 「0歳×集団生活」ということでしょっちゅう風邪をもらって休みますが、これは想定の範囲内。そのたびに夫と「ぎゃー、どうしよー」と騒ぎつつ、何とか仕事をやりくりしてしのいでいます。

 

先生たちにかわいがられ、同じ月齢の子2人とトリオを組み、楽しく過ごしているようです(本人の意思を確認できないので「たぶん」ですが)。朝送り担当の夫によると、毎朝ニッコニコの笑顔で先生に抱っこされているそうです。

 

正直なところ、不安がないわけではありません。

保育園での乳児の事故のニュースを見聞きする度に胸がつぶれそうになります。

上の子だって他人に預けているのは同じですが、やはり0歳というのは、放っておいたらいとも簡単に死に向かう生きものですから。

毎朝、「もしかしたら、もう生きて帰ってこないかもしれない。これが最後に見た姿になるかもしれない。」と思って、むりやり満面の笑みで送り出しています。大げさだと思われるかもしれませんが、本当にそうです。

 

でも、我が家の状況では親のどちらかが働かないで子どもを自宅保育するという選択肢がありません。

園の先生たちを信頼して、預かってもらっている間は存分に働かせてもらうしかない。そしてできる限り急いでお迎えに行く。

そう思って、不安と戦いながら、全力で仕事をして育児をして家事をこなす日々を送っています(瀕死)。

 

「毎日、働けること」が当たり前ではなく、保育園に行ってくれる(行かされる)子ども、夫、園の先生、給食を作ってくれる方、病児を見てくれるシッターさん、作業量が少ないのに発注してくれる取引先などなど、たくさんの人の配慮や協力があって仕事ができている、そのありがたさを痛感しています。

全力で目の前の仕事をこなすことが今の私にできる恩返しです。

 

昔はそんなことはつゆほども思わなかったんですけどね。子どもを育てると、世界のなりたち方が違って見えるわ。

  

仕事復帰シリーズは今回で終了。

ご愛読(くださった方がいれば)ありがとうございました。

 

ブログは続けます。月に1、2回投稿できたら……いいな……。

 

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クリスマスの夜、空になったプレゼント袋を念のため再確認する0歳児

 

産後2か月で仕事復帰しないと!さあ、どうする?~その7〈まさかの入園決定!〉

9月下旬某日、近くの認可外保育園に見学に行きました。

その日は夫が忙しかったので、ベビー連れでした。 

突然ですが

 

子連れで園見学に行くことの利点 

  • 子どもと一緒に行くと園まで何分かかるのか、正確な通園時間を計れる
    大人1人で歩いて行くのと、ベビーカーや抱っこ紐で子どもを連れて行くのとではだいぶ違うのです。
  • 保育士たちの我が子への反応が見られる
    ほぼ100%、皆に「かわいぃ〜」と言われますが、ここであまり先生たちの笑顔が見られなかったり、あれ?と思う反応があったりしたら、その園は何か問題があるのかもしれません。

 

1人で園見学に行くことの利点 

  • 身軽にゆっくり心ゆくまで見学できる。
  • 帰りにカフェに寄ってお茶を飲める(※子守担当者とのすり合わせが必要)。

 

本題に戻ります。

 

ビルの1階でやっている小さな園です。園庭はありませんが、まだ歩けもしない赤ちゃんなのでそこはあまり問題ありません(長く通うなら別ですが)。歩ける子どもたちは毎日公園に行くそうです。

 

保育室は1部屋ですが、0歳児スペースは柵で区切られていて、大きい子どもたちが入ってこられないようになっていました。全員で20人くらいでしょうか。

 

狭いところに子どもが多いなあ、とは思いますが、この点は、これまで見学した園はどこも大差ありません。

 

おむつは持ち帰りなし(やった!)。布団持参なのはちょっと大変かも。特に雨の日。

ピアノがあってリトミックをやっていたり、ビニールプールで水遊び(夏季)をやっていたりするのはいいかも、と思いますが、これもまだ赤ちゃんのうちはあまり関係なし。

 

お?と思ったのは、男性のスタッフさんがいたこと。ただし保育士ではなく事務をしつつ、保育のサポートをしている方だそう。子どもと接するスタッフに男性がいることに難色を示す保護者もいるかもしれないけど、セキュリティ面では園内に男性がいた方が安心だと思います。

 

ここで

園見学のときに確認していること

  • 先生たちは笑顔で子どもに接しているか、「何となくイヤな感じ」(母親の勘、総動員)がしないか(ここさえOKならあとはおまけのようなものです!)
  • 園内は片付いているか(子どもがいる時間帯だと限界があるでしょうが)、清潔感はあるか
  • おむつは持ち帰りか、それとも園で捨ててくれるか
  • うつ伏せ寝に気をつけているか
  • 布団は持参か
  • 親が参加する行事はどれほどあるか
  • 役員の制度はあるか
  • お弁当の日はどれほどあるか
  • 保育料以外にかかる費用はあるか
  • 給食の内容(献立表が掲示してあれば見る)

 

ただ、このようなポイントを確認したところで、待機児童が多い地域だと、ここがいいとか嫌だとか言える余地はないんですけどね。

 

保育料は0歳児で1か月5万円強とのことですが、市から補助金が出るので、最終的な自己負担金は認可保育所に行った場合とほぼ同額で済みます。

 

おおらかで優しそうな園長先生が対応してくれました。しかし、見るからに子どもでいっぱいだし、どうせ空いてないだろうなと思いつつ、「今は空いてないですよね?」と訊いたら、空いてないとのこと。ですよね。

 

そこから徒歩15分くらいのところにある姉妹園は空いているが、いまは幼児さん(保育園的には0~2歳を乳児、3~5歳を幼児と言います)しかいなくて、大きい子ばかりの中にいきなり赤ちゃんが1人入るのは保育士の配置などの関係で難しいということです。

 

でも、すでに仕事復帰していて、忙しいときはベビーシッターを呼んでいるが、お金がかかって困っているし、そろそろそれも限界であることを伝えたら、「上の人と相談してみます」と言ってくれました。相談してくれてどうにかなるのか分からないですが、近日中に電話をくれるというのでその日は帰宅。

 

まったく期待しないでいたのですが、2日後に電話がかかってきて、

「おかあさん、上の人と話したんだけど、これからずっとベビーシッターさん呼ぶのもたいへんだろうし、何とか調整するので来月からウチで預かりますよ

と言われました。

 

え?

今なんて言った?

ウチで預かるって?

誰を?

 

……いやいやいや、嘘でも夢でも聞き間違いでもありませんでした。

ほんとうに10月から預かってくれるとのこと。我が子を。

 

認可園だったら、保育士ひとりにつき何歳児は何人、と厳密に決まっているんでしょうが、認可外はある程度融通がきくんでしょうかね?(「調整する」というのが具体的に何をしてくれたのかは不明。)

 

「ではお願いします!!」ということになったものの、次の月(10日後に迫っていました)から保育園に通わせるなんて、現実の事態としては想定していなかったので心の準備ができておらず、しばらく悶々とすることに……。

 

生後4か月で週5日も他人に育ててもらうなんていいんだろうか

愛情不足にならないんだろうか

さみしい思いをさせるんじゃないだろうか

むしろ私がさみしくてたまらない……

 

等々、思い悩む私の横で「よかったね~、お友達いっぱいできるね~」と喜ぶ父ちゃん。まったく気楽でうらやましいよ……。

 

しかし最終的には、預かってもらえるというなら通わせる以外の選択肢はなく、生後4か月のベビーは10月からめでたく保育園児になることが決まったのでした。 

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ベビーが保育園に行ったらもっとかまってもらえるのではと期待する猫

つづく。

仕事復帰シリーズは次が最終回。

つれあいの作るごはんがおいしいという話

これを書いている11月22日はいい夫婦の日だそうです。記事公開は後日になってしまうかもしれませんが。きょうのテーマは夫婦の家事分担について、じゃなくて、夫の作る料理がおいしいというタダの自慢話です。

 

ウチは職場結婚で、同棲はせず結婚してから同居しましたが、結婚後に生活習慣の違いで深刻な仲違いになったことは、少なくとも私の認識としては、ありません。人間どうしなので、細かい意見の相違はちょくちょくありますけどね。夫は人口が少ない土地(マイルドな表現)の出身なので玄関に鍵をかけるのを忘れることが多く、結婚当初は困惑し憤りましたがそのうちきちんと施錠するようになりました(夫の実家は日中鍵をかけないので帰省するとマジで怖い。八つ墓村のあの人みたいなのが侵入してきたらどーするのだ)。

 

夫も私と同じく家で仕事をする個人事業主なので、家事も半分ずつを目指しています。

 

夫は「家事は女の仕事」という意識がないので、それだけで私にとってはかなりのラッキーでした。そこがまず、大変なんですよね、多くの家庭では。

 

  • 私に比べると、家事育児に主体性がない(言えばやる。言われる前に気づけよ
  • 家事をした後の片付けができない(例:ぞうきんを出してきて床は拭くけど、そのぞうきんを元に戻さない)
  • あまりしゃべらないので、何を考えているのかよくわからないことがある(今回のテーマとは無関係)

 

など、言いたいことはいろいろとあるにはあるのですが、そんなさまざまな不満を打ち消すほどの威力を持つ夫の良いところは

 

料理がうまい

 

ということです。

 

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鶏の唐揚げは絶品。トマトスープもね

 

料理の勉強をしたとかではないので特別凝ったものを作るわけじゃないし、世間一般の基準でおいしいかどうかは分かりませんが、私の口に合うんですね。

 

何も言わなくても、お昼にさっとパスタが出てきたりすると幸せを感じます。

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昨日昼寝して起きたら用意されていたランチ

私の父は完全な「ザ・昭和の父親」で一切家事をしなかったので、男性が自ら進んで台所に立っているだけで感動してしまうという、私の心理面のハードルの低さも手伝っていると思いますが。

 

夫婦2人だけのときは、家事は比較的「どうにでもなる」ものでしたが、子どもが生まれると分担がたいへん重要になります。分担しないとやっていけません。そして優先度がもっとも高いのは食事の用意なので(掃除や洗濯はしばらくやらなくても死なないけど、ごはんを食べないと死んじゃうもんね)、それを任せられるというのは非常に助かります。

 

子どもが生まれる前から、仕事が休みの日に私が夕飯をつくることはあまりなくて、夫が自然に台所に立っていたのですが、夫が会社員をやめてからはもうほぼ毎日料理を担当してくれています。

 

そもそも私は料理が大嫌いとは言わないまでも、特に好きではありません。3大家事のうち得意であり好きなのは、トップが洗濯、次に掃除、ときて料理は堂々の最下位なので、料理をやらなくていいというのはストレス軽減に大いに役立っています(ちなみに一番好きな日常の家事は洗濯物たたみ)。料理が好きじゃないのに、食事のたびに「次のごはん、どうしよう……」って考えるの、ものすごくストレスですよね。たとえ好きだったとしても毎日休みなく食事の用意をするのはそれなりに大きな負担でしょう。世間の家庭の料理担当者全員を心から尊敬します。

 

今は子ども2人が別々の保育園に通っているので(これについてはおいおい書きます)、夕方になるとそれぞれ1人ずつお迎えに行き、帰宅後夫は夕飯を作り、私はベビーをあやしながら洗濯を片付けたり夕飯の用意のサポートをしたりというのが習慣になっています。適材適所の見本として差し出したい(どこに?)くらいです。

 

上の子の出産後は2人ともまだ会社員で、夫は毎日早くて22時帰宅、私は育児休業という生活だったので、家事育児をほぼ私ひとりで担っていて、孤独と不安と疲労感でいっぱいでしたが、今は二人三脚で子供を育て、家庭というユニットを運営している、という実感が強いですね。

 

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つれあいは子どものごはんも作ります。これは上の子の離乳食後期。いや、完全離乳後かな?

同居している唯一の大人が家事、とくに料理ができる人じゃなかったら、完璧主義でマジメな私は(自分で言うな)とっくにキャパオーバーで倒れ、ひどければ産後うつになっていただろうな、と思わなくもありません。少なくとも、今のペースで仕事ができてはいなかったでしょう。

 

思えば夫のお父さんも、帰省して朝起きると、便器を磨いたり掃除機をかけたりしながらおはようの挨拶をしてくれますね。お義父さんは料理はしないのですが、それ以外のあらゆる家事をしているように見えます。夫の祖父も、90歳を過ぎてからも、できる範囲の家事をしていたようで、庭で洗濯物を干していた姿が印象に残っています(3年ほど前に他界しました)。やはり育った環境が大きいのでしょうか。

 

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実家から蟹が送られてくると蟹鍋や蟹汁を作ってくれます

 

ウチの娘たちが特定の男性と結婚すると言い出したときには、とりあえず相手の父親が家でどんな様子か見てから決めろ、と言おうと思います。我が娘、「料理は主に父親がやるもの」と思っている可能性があるので、まったく家事をやらない人と一緒になったら相当つらいと思うのです。子どもたちがオトナになるころには、そんな男が絶滅しているといいですけどね。

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最新作のスイートポテト。コーヒーに誠によく合う。おいしくいただきました

 

産後2か月で仕事復帰しないと!さあ、どうする?~その6〈仕事復帰後、順調に働いていた、はずが……?〉

7月末、あれよあれよと押し出されるようにして仕事復帰をして、8月中は夫と2人で、生後2か月児を世話しながら仕事をしていました。

 

まだまだ小さい赤ちゃんなので、2~3時間まとめて昼寝をするし、夜も21~22時に寝て、そのまま4、5時間は寝ていました。調子が良いと朝5時くらいまで寝ることも。

 

日中子どもが昼寝をしている間、

夫が見ていてくれる間、

夜、寝かしつけてから

 

仕事をして、1日平均4時間ほどは作業できていました。

(ちなみに5歳の子もいるのですが、彼女は日中保育園に通っていて、夜は21時半頃に眠りについたら、何があっても朝まで起きないのです。)

 

私が請ける仕事は作業期間が1~2日(翌日または翌々日納品)の少量のものが多いのですが、それ以上の作業期間の案件が来た場合は、ベビーシッターさんを予約して、1日4時間程度世話を頼むこともありました(前日予約はプラス1000円になるので避けていました)。

 

シッターさんを頼むと、6~8時間作業できる日もあり。

 

このような感じで、8月中は割りと順調に仕事ができていたのですが……

 

赤ちゃんはぐんぐんと成長します。

今日のあなたは昨日のあなたとは違う。

乳児の成長とは、つまり?

 

寝・な・く・な・る

 

のです。

9月の半ば頃から、

 

だんだん昼寝の時間が減っていく

夫婦ともにそれなりに忙しい(何となく、世話の押し付け合いになってしまう)

 

というダブルパンチで、私も夫も思うように仕事ができないフラストレーションがたまってきました。

もちろん、3か月の赤ちゃんを床に転がして仕事をしていることへの罪悪感もあり。

昼間できない分を夜の時間に取り戻そうとするので寝不足にもなり、体調も心配です。

 

その頃は大きな夫婦ゲンカが起こらないよう、なるべく落ち着いて夫に考えを伝えることを心がけていました。

 

私としては、

 

あまり月齢が小さいうちに預けるのは何かと心配なので、せめて生後6か月くらいまでは自宅で見ながら仕事をしたい

 

という思いが強かったのですが、夫と話し合ったところ、彼は

 

赤ちゃんを見て、家事をして(夕飯作りは夫担当)、仕事をして、夜も寝られなくて、という状況はそろそろ限界だと思う。

なるべく早いうちに、預けられるなら預けたほうがいい。

 

と思っていることが分かりました。

 

お互いに相手を心配する気持ちもあるのは分かっているので、意見が衝突してののしり合いに……ということにはならずに済んでいましたが、落とし所をどうやって見つけるか、難しいところでした。

 

とりあえず、認可保育所は生後6か月未満での入園がほぼ無理なので、認可外の園を探してみることにしました。

 

どうせどこも空いてないだろうし(ウチの自治体は全国的に見ても待機児童が多い。おそらくトップ5に入る)、調べて見学するだけしてみよう、と。

 

そこで家から一番近い認可外保育園で、いつも前を通って気になっていたところに見学の予約を入れてみました。

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ソファーの角にぴったりと沿って寝る猫

 

マンションの1階の隅でやっているような小さな園ですが、さて、どんなところなのでしょうか。

 

 つづく。

産後2か月で仕事復帰しないと!さあ、どうする?~その5〈押し出されるようにしてあっさり仕事復帰〉

ずいぶん間があいてしまいましたが、ふたたび仕事復帰の話。

 

前々回のブログに書いたように、取引先各社に復帰のお知らせを送ったところ、そのうち1社のコーディネーターさんが「今1件お願いできるものがあるんですけど、どうですか」とおっしゃってくださいました。

 

仕事開始は早くても8月3日(月)になるんだろうな~とのんびり構えていたところが、7月の最終日から仕事が始まりそうな流れに……。

 

分量は1300ワード。

金曜日の11時ごろに開始で、納期が月曜日の12時。

土日を挟むし、なんとかいけるだろう。

 

ということで、お請けすることになり、めでたく仕事復帰

 

久々だけど、MemoQ(翻訳作業に使うソフトウェア)とかその他いろいろ、使えるんだろうか?

 

とおそるおそる開始してみましたが、2.5か月ぶりの仕事はそれはそれは楽しいものでした。

 

毎日毎日やってるとそりゃまあウンザリすることもなくはないですが、「久しぶり」というスパイスはたいへんよく効きますね。

 

とりあえず、お久しぶりの受注でおかしなことだけはしないように……とかなり慎重になり、しかも初めてのエンドクライアントの案件で背景知識もあまりなかったので、10時間近くもかかってしまいました

 

1300ワードで10時間というのは結構、かなり、びっくりするほど遅いですね。私も3時間で1500ワード訳せる人になりたい(←どこかで見た話。テーマが違うので今回は説明は省略)。

 

しかし産後復帰1発目の寝不足ポンコツ脳での作業、しかも0歳児が泣いたらすぐに飛んでいかなきゃならない状況なので、この際、かかった時間についてはあまり厳しく考えないことにします。

 

1発目を納品したときの安堵感と達成感と充実感はなかなか良いものでした。

 

このころのベビーはまだ生後2か月半ですので、それなりに長く昼寝をしてくれるし、抱っこ紐に押し込めておけば2時間くらいはおとなしく寝てくれていたので、夫と交代で面倒を見ながら仕事をする、というのはそれほど無理な話ではありませんでした。

 

その後も、1000ワード以下の小さい案件をコンスタントにまわしていただけて、8月は1万7000ワード分くらいの仕事をしました。

稼働日数が20日だったので、ならすと1日850ワードくらいでしょうか。

「1日500~1000ワードできる(しかできない)」と取引先に連絡しておいたのは、あながち的外れではなかったようです。

 

こんな頼みにくい条件でも発注してくださる取引先には感謝しかありません。

 

0歳さん、このころは、まだよかったんです。

夜はけっこう長く寝てくれて、授乳のために起きるのは1晩に1回で良い日が続いていました。ごくまれに、朝まで目を覚まさないこともありました。

 

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猫と赤子という最高の組み合わせ

しかし、幸せな日々はそう長くは続かなかったのでした。

 

つづく。

村上春樹読書会に参加しました

仕事復帰の話は1回休み。

 

村上春樹を研究していらっしゃる作家の土居豊先生が、市内の居酒屋で開催している村上春樹読書会に月1回参加しています(と言っても、つわりとコロナでかなりご無沙汰だったのですが)。

 

10/8はノーベル文学賞発表日に合わせた『一人称単数』の読書会でした。

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私が住んでいるところは、村上春樹さんが幼少時代を過ごした地域の割りと近くです。私は高校生の頃から春樹作品のファンをやっておりまして、4年半ほど前、横浜から引っ越してきたばかりのときには、娘の慣らし保育の間に「ひとり春樹さんぽ」をやったりしました。

 

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風の歌を聴け』に出てくる猿の檻がある公園

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春樹少年が通ったツタが素敵な図書館

 

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アンリ・シャルパンティエの本店。どこかのエッセイに「当時の芦屋にはアンリ・シャルパンティエの本店くらいしかなかった」と書かれていた(文章はうろ覚え。改装されているため当時の建物ではないようです)

 

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春樹さんが若い頃デートで使っていたという神戸のピッツア(ピザではない)店

 

私は関西とは縁もゆかりもなくて知り合いもいなかったので、夫(当時同じ会社だった)と一緒に転勤になったとき心底嫌だったのですが、夫が決めてきた引越し先が春樹さんの地元ということで、それだけを生きるよすがにして(大げさ)引っ越してきました。

 

住んでみたらとても良いところだったんですけどね!不断の努力(自分で言うな)で友だちもそこそこできたしね!

 

しかし引っ越してきた当初はやはりホームシックで、毎日暗い気分で過ごしておりました。

 

そんなとき夫が「村上春樹の読書会やってるらしいよ」と情報を見つけてきてくれたのですが、春樹さんの地元で読書会なんて

 

コアなハルキスト(村上主義者)がマニアックな激論を戦わせているのではないか

 

強烈なアンチ村上にいじめられるのではないか

 

と思って(半分冗談、半分ホント)なかなか参加してみようという気になれなかったんですね。気分が沈んでて気力もなかったしね。

 

数か月後、ノーベル文学賞の発表に合わせて読書会があるというのを知って、それならたくさん人も来ていて、隅っこでこそっと参加できるんじゃないか、と思ったので、ようやく重い腰を上げて参加してみました。

 

蓋を開けてみたら強烈なハルキストもアンチもいなくて、「村上春樹が好きです!」という人はむしろほとんどおらず、「本が読みたいから」「近所でやっているから」という理由で来ておられる方が大多数でした。

 

最初に先生の解説があり、その後参加者が順番に感想や疑問を述べ、その後は先生が交通整理をしながら、話したい人が自由に話したいことを話す、という感じで進みます。

 

さまざまなバックグラウンドをもつ方が参加されるので、自分は思いもよらなかったようないろいろな意見が聞けますし、音楽好きな方が参加されたときは、物語に登場する曲をみんなで聴く時間があったりもします(春樹さんの小説にはとにかく音楽がたくさん出てきますからね)。

 

今回の『一人称単数』は、賞の発表を観ながらだったので、先生の解説だけの簡易版読書会になりましたが、『ウィズ・ザ・ビートルズ』のサヨコと、『国境の南、太陽の西』のイズミは同一人物がモデルではないか説や、過去のエッセイから推測すると、『クリーム』のピアノの女の子は春樹さんの幼少時代に実際にこういう子がいたのではないかという話など、そういえばそうかも、という興味深い話がたくさん聞けました。

 

来月の課題本は『ねじまき鳥クロニクル』です。
産後のポンコツなアタマで読める気がしないんですけどね。果たして参加できるでしょうか。

産後2か月で仕事復帰しないと!さあ、どうする?~その4〈復帰1週間前!取引先に連絡を入れる〉

7月下旬某日、仕事復帰まで約1週間。取引先各社に復帰の連絡を入れました。

 

文面はだいたいこんな感じ。

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 5月に無事出産して、いわゆる「産休」の期間が終了するので、8月からお仕事を再開することにしました。

ただ、残念ながら生まれた子供が保育園に入れずに待機児童となってしまいましたので、自宅で夫と交代で見ながら作業するか、忙しい場合はベビーシッターさんを呼ぶことになります。

そのため、1日の作業量の目安が500~1000Wと少なめになります。

実際にどれだけ可能かは、そのときの状況によって変化しますので、都度ご相談させていただければと存じます。

いろいろと制限があり、依頼しにくいかと思いますが、何かご協力できそうな案件がございましたらぜひお知らせください

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コーディネーターさんが何人もいて、複数の方から依頼をいただいていたところは、ひとりひとりにメールを出しました。

 

産休前まで週1回の定期案件をもらっていたコーディネーターさんには、また依頼してもらえないか訊いてみたのですが、ほかの翻訳者さんを募集して頼んでいるので、またすぐに私に戻すのは難しいとのこと。ま、そうだよね。

 

定期案件があればベビーシッターさんを毎週予約して、「ベビーシッター週3日以上利用加点」を取れたかもしれないのですが(そう、考えるのは保育園選考で有利になる加点のことばかり)、こればかりは仕方がない。

 

2年ほど前に登録したものの、いろいろとタイミングが悪く1度も受注できていないところが1社あったのですが、そこはメールではなく、8月に入ってから暑中見舞いの葉書を出して、近況を書くことにしました(その後、ご丁寧な返信の葉書をいただいて感激)。

 

ある1社のコーディネーターさんは、以前から納期がかなりゆるめの大きめ(当社比)案件を定期的にまわしてくれていたので、その方には特に「産後でこういう事情なので、あの案件、またやらせてもらえるとありがたいです」と連絡してみました。

 

すると、「わかりました、またお願いしますね」との返事をいただいて、ちょっと安心。翻訳会社コーディネーターさんのこういう言葉を鵜呑みにして喜んではいけないことは、中の人だったのでよくわかっているんですけどね(←翻訳会社がウソつきだという意味ではなく、予定通りにクライアントさんが動いてくれるとは限らないから)。

 

しかし、1日500ワードしかできない(かも)と言ってる翻訳者に、果たして依頼は来るのでしょうか?

 

(※一般的には1日2000ワードくらいできるとしている翻訳者が多い。)

 

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本文と関係ないけど実家の猫。しっぽがちくわみたいになっている(こういうしっぽなのではなく、たまたま丸まっている)

 

次回に続く。